サンマは光に魅せられて…|Non-human Likes!

秋が旬の魚といえばきっと真っ先に名前があがるサンマ。私も秋が近づくと、焼きたてに醤油を垂らして白米と一緒に味わう至福の味を思い出します。

多くの人が好きであろう季節の味覚であるサンマですが、ではサンマ達が好きなものはなんでしょう?

というわけで今回はサンマが好きなものを調べてみました。

Series: Non-human Likes!
動物や植物、昆虫など、人間以外の好みを調べていくシリーズです。

サンマは冷たい海が好き。

ほぼ一年中にわたって産卵を行うサンマですが、産卵のピークには寒い秋冬に訪れます。海水の温度が下がるころに北太平洋を南下して産卵。孵化した稚魚はそのまま群れと共に成長しながら親潮に乗り広大な太平洋を長大な周遊し、秋頃になると餌をたっぷり食べて成長した姿で日本の近くを訪れます。

産まれてからものすごい距離を移動し続けるサンマですが、寿命は2年とかなり短命な魚です。
イワシやサバなど他の青魚が8年や10年ほどの寿命であることに比べるとその短さが際立っています。

そんな短い生涯の中でちょうど美味しい良いタイミングで日本近海に来てしまうのは、私たちにとっては幸運でもサンマ達にとっては不運なことかもしれません。

光に魅せられぐるぐる回る

サンマは走光性を持つ魚のため、暗い海で灯りを見つけるとそこに集まる習性があります。サンマ漁ではそれを利用して暗いうちに集魚灯を用いて一気に漁獲する方法を取ります。

ところでなぜ光に集まるのか?という問いに対する答えは、仮説はあれどはっきりと解明はされていないそうです。

漁師にとっては身近な習性でありそれを利用した生業が発達していも、なぜその習性を持っているのか?というのがまだわからないというのはひと匙のロマンを感じます。

単純に好きだから、なんて事がないとも言い切れません。

書き手
スキュー編集部

私たちは誰もが自分の好きを大切にできる、他人の”好き”を尊重しあえるような寛容さがある世界を目指して、こつこつコンテンツを作っていきます。