沢山の楽しいと出会えた!私が大好きなボードゲームの世界。
今回はそんなボードゲームをこよなく愛する”かくれがゲームカフェ こにょっと。”の店長であるきむち。さんにお話を伺いました。
- Profile: きむち。
- 札幌の”かくれがゲームカフェ こにょっと。”を店長として盛り上げている。ボードゲームだけではなく人狼、謎解きゲーム、TRPG、LRAPなど対面で行うゲームが大好き。
- かくれがゲームカフェ こにょっと。
- アクセス:札幌市中央区南3条西2丁目7番2階
とにかくボードゲームが好き!
私がボードゲームにハマったきっかけは、札幌の”卓屋”さんというところで参加したオープン会でした。カジュアルにゲームやりましょうという趣旨の会で。
「始めまして」って一人で参加したんですけど、初対面同士でもちゃんと遊べて盛り上がって、これはすごい楽しくて素敵!って思ったのがきっかけです。
最初にやったのは、今でも初心者御用達な『ワードバスケット』とか『ゴキブリポーカー』とかあの辺です。
あの辺をやって「あぁ、楽しい!」と思って。それから『カルカソンヌ』とか、だんだんだんだん大きいゲームを勧めてもらって、自分でもたくさん買って遊んだ結果今に至ります。
― いつの間にか家の棚にどんどんゲームが増えていったんですね。何種類くらい集めていたんですか?
自宅には200種類くらいですね。
― すごい…!
あ、でもボドゲカフェをやるぞーってなってから集めたのもあるので、もともと持っていたのは多分100種類くらいなのでは?
今このお店には500種類くらいありますけど、リサイクルショップで買い集めたりもしました。
2年くらい前までは数百円で投げ売りの状態で、貴重な古い版の『カルカソンヌ』なんかを安く買えたんですけど、最近はセカストとかも賢くなってお値段がお高くなってきてます。
― 初めて買ったゲームって覚えていますか?
なんだろ、あ!初めて自分で買ったのは『DiXit』だ。
― ちょうど僕たちもこのあいだ友達とやりました。楽しいですよね。
楽しいですよね!うちの『DiXit』ボロボロなんですよ。私の私物の中でも一番古いので。買ったのはかなり大昔です。
― きむちさんはどんなゲームが得意なんですか?
私はもともと人狼勢で人狼をメインにやってたんですよ。なので正体隠匿とか、人を疑ったり騙したりするのですかね(笑)
あとはさくさく進むのとか、見た目がきれいなゲームも好きです。
やっぱりボードの綺麗さって大事じゃないですか。例えば『Century』とか出してみますか。
― おー!すごーい!
『Century』は同じルールで色んなバージョンがあるんですけど、私はこのゴーレム君のやつが一番コンポーネントが綺麗なので好きです。
― これかわいいですね。すごい、コインがちゃんと金属だ!
あがるでしょー!鉄良いよね。めっちゃかわいいんですよ。
あとこれもかわいいですよ。『AZUL』。
― あーこれは女の子が好きなやつだ。
これはねー去年大流行したタイルを配置するゲームでめっちゃかわいくて好きなんですよ。
ルールとかゲーム内容的にはそんなに簡単じゃないんですけど、みんなねー可愛くて好きだとやるんですよー(笑)
そうだ、ボードゲームカフェをやろう(アキレス腱を切ったので)
お店を始めたのは2年前の十一月なので、まだ2年経ってないですね。
― どんな経緯でお店を開くことになったんですか?
お店始める半年くらい前にふと思ったんです「そうだボードゲームカフェやろう」って(笑)
― そんな「そうだ、京都行こう」みたいな。
もともと個人でちょいちょいイベントやってたんですよ。楽しいから。
スペースを借りて、何日に遊びますよ、みたいな感じで人を集めて。
そういう仲間内で集まっていたスペースがいくつかあったんですけど、全部潰れてしまったんです(笑)
― 集まれるところが無くなってしまったんですね。
そう。無くなったから、作るしかないと思って。
そう思っていたら、ちょうどアキレス腱を切ってしまって。
― ちょうど!?
怪我をきっかけに自分のやりたいことを見つめ直したら改めて「ボドゲカフェをやってみよう!」という気持ちが固まったんです。
― 何が人生を変えるかわからないものですね…!
― そこからどういう経緯でこの常設のお店に繋がっていったんですか?
最初のレンタルスペースは道路から中が見えるところにあって一見さんが入りやすい場所だったんですけど、途中で二階に移ることになったんです。元の所にはクレープ屋さんが入ることになったから移動する事になって。
一階のときは外から見えてて、お客さんはみんな結構小綺麗だし、女の子も多いっていうのがわかったので、新しい人が入りやすかったんです。
でも二階になってそういうお客さんが入って来づらくなっちゃって。厨房もないし、ほかにもいろいろあって新しい物件を探したんです。ただ物件を借りるにあたって信用力の問題にぶつかってしまって。
そうなんです。今まで普通の会社員だったし、お金持ちの保証人もいない個人で物件を借りるのは難しくて。
特に何人かの家主さんから「ゲームカフェって賭博ですか」とか「路面店なんて外から見えたら大変じゃない?」って言われてしまって、そのたびに「そんなに怪しくないですー!」って説明していました。
― ここに辿り着くまでには険しい道のりがあったんですね…!
人の助けで生きてます。
― きむち。さんの人柄はもちろんですが、みんながこういう場を求めていた、という事かもしれませんね。
シチュエーション別のおすすめゲームセレクト!
―おすすめのゲームを聞いても良いでしょうか。グループでわいわいとか、カップルでならとか。
じゃあ回ってる頻度の高いもの挙げてみましょう。
うちに来る人はボードゲームやったことない人が多いので、時間のかかるゲームはちょっとっておっしゃられる方が多いんですよね。簡単ですぐ終わるやつが良いですって言う方が多くて。そんな方にはこの辺をおすすめしています。
▼さくさく出来て皆でわいわい遊ぶのにお勧めのゲーム
次はカップルさんで来たら〜。『ガイスター』とか『パッチワーク』とか時間がゆっくりなのや、あと『TOKYO HIGHWAY』とか。
― なんか日本産のゲーム、おしゃれなの多いですね。
多いです!最近デザインがおしゃれなの多いんですよー。デートだったらこの辺もおすすめです『マムマムマーガレット』。これ超かわいいんですよ工芸品みたいで、しかもゲームとしても凄いしっかりしていておすすめです。
▼カップルさんにお勧めのゲーム
― 『バトルライン』とかはどうです?
『バトルライン』は楽しいんですけど、女の子によってはちょっと難しいってなったりするから。
デートでやるんだったら優しく教えて一緒に楽しく遊べるタイプの男性じゃないと、『バトルライン』は向かないかなーと。俺TUEEEするんじゃなくてね。
― 確かに。好きな人をコテンパンにして何がしたいのかって感じですものね。
そうそうそうそう!
勝ち負けはあって良いんですけど、一人勝ちして俺TUEEEするんじゃなくて優しく教えてあげるんじゃよっていう。
それで、向いてるなと思ったら存分に全力で戦って遊びましょう!
― 男の子たちへのアドバイスですね。
じゃあ次はちびっこ向けで。この辺ですかね。『ノームの村』なんかはちっちゃい子でも駒を振るのが楽しいのでおすすめです。
▼子供でも楽しめそうなお勧めゲーム
それとー、次はこの辺とかどうでしょう。この『ROOM-25』は『Dixit』の次に買ったんですよ。
―なんか急に難しい雰囲気のセレクトですね。
そうですね、ゲームの説明も長くなるので基本勧めないです(笑)
でもボドゲに慣れてきてちょっと難しめのゲームがやりたい場合はこの辺が好きですね私は。ちょっとミーハー感ありますけど。
▼ちょっと難しめのゲームセット
じゃあ最後はマニア受け、というか正統派ボードゲーマー向けにするんだったらー、こうでしょ。『アグリゴラ』入れてー、あと『イスタンブール』と『電力会社』。
― さっきより絵がおじさんばかりになりましたね。
おじさんになりましたね!箱に描かれてる人物の年齢が高いほど正当派という風潮があるという噂も…?
▼正統派ボードゲーマー御用達
老若男女ご一緒に!ボードを囲めば笑顔になれる
私はボドゲをコミュニケーションのツールだとも思ってるんですよ。相手がいないと遊べないので。
すごくない?だってさ、どんな年代の人とも仲良く遊べるんですよ。
初めてコミュニケーションするときに何の目的もないと「さあ何から始めましょう?」ってなるじゃないですか。
でもボドゲだと既にゲームをするって目的があるので、ぶっちゃけ他のコミュニケーションをしなくていいんです(笑)
それにやっぱり対面で顔が見えているので「よろしくお願いします」から始まって、終わったら「ありがとうございました」って言う。そういう礼儀正しくやるのが素敵。
― ゲームの話がメインなので気楽に楽しめるんですね。
そう!だからお客さん同士のコミュニケーションのハードルはそんなに高くないんです。個人的な話をする必要もないですし。
― でもこういう場があってこそな気がします。普段は友達や家族以外と遊ぶ機会なんてなかなか無いですから。
そうなんですよ!
知らない人と、初めて行った場所で、それこそ名も知らぬ小さい子や年輩の人とも一緒に遊ぶことが出来る。
ゲームやってるときはどんな人とでも同等に遊べるっていうのはなかなか無い体験ですよね!
それが楽しくて「ボドゲすごいなぁ…」って思います。好き。
なので”こにょっと。”は誰が来ても「その日そのときがすごく楽しい場所」であってほしいんですよ私は。
なんにも知らない人で、もう二度と来なくても、ふわっと遊びに来て「わーなんか遊んで楽しかったー」って帰っていってほしいんです。
取材を終えて
取材中に数え切れないくらい出てきた「楽しい」「好き」という言葉と笑顔からきむち。さんのボドゲ愛をひしひしと感じました。
やってみたいゲームが紹介される度に「取材じゃなくてこのまま普通に遊んで行きたい」と何度思ったことか。
紹介していただいたものを参考に、これからうちには確実にボードゲームが増えるでしょう(というかその場でひとつ買って帰りました)。
最初はボードゲームに詳しくなくても大丈夫。
何か新しい楽しみを探している人や、誰かと笑顔で遊びたい人は、札幌に来た際は”かくれがゲームカフェ こにょっと。”へ是非お立ち寄りください。
きっと「今日は楽しかった!」と言える一日が待っています。
私たちは誰もが自分の好きを大切にできる、他人の”好き”を尊重しあえるような寛容さがある世界を目指して、こつこつコンテンツを作っていきます。